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企業社会論B
-21世紀の教養-

種類 講 義

開催日時 第3クオーター 水曜日 5限

場所 神戸大学鶴甲第1キャンパス K601教室

 現代社会は不確実性の高い社会と言われ、過去の延長線上での予測・予見が困難です。未来を「予測」するのではなく、望むべき未来をイメージし、バックキャスティング思考で今なすべきことを考えなければいけません。未来を切り拓いていくためには、唯一最適解のない問題を解決しながら新たな社会を創生する必要があります。それには、これまでの社会の在り方や先人たちが築きあげてきた知識・教養、そして、新しい価値を生み出す力が重要となります。「どのように社会に関わり、どんな人生を送りたいのか」という問いを重ね、自らが現在向き合っているものをしっかりと捉え、学生である間や卒業後に自分を向上させて社会を変革する行動に移して欲しいと考えます。
1年次第2Qで開講した「企業社会論A」では、日本を代表する企業等の第一線で活躍されているリーダーの方々を講師として招聘し、企業活動の実態や産業界の将来展望などに関する最新情報を講義していただくことによって、講師らが社会に対してどのように価値を提供してきたかを学び、神戸大学生が「新しい価値の創造者(イノベーター)」として自律的にキャリアデザインを図るためのマインドセットを身につけてきたと思います。一方、この「企業社会論B」では、自分自身が社会に対してどのような価値を提供できるのかを考えてもらいます。社会をより良い方向へ変革するには、自分が①何者であるかを理解し、②何をすべきかを整理し、③社会(他者)へどんな価値を提供できるかを知り、④行動しなくてはなりません。そして、⑤他者を説得して動かすことが求められます。①-⑤ができるようになるために、本授業では、毎回提示される異なる問いに対して、自分の考えを他者へ伝え、他者の考えを聞き、さらに自ら問いを立てることをグループディスカッション形式で実施します。
本授業は、ワークスアプリケーションズ社と大阪大学によって共同開発された「イノベーションのためのパトス・ロゴス・エトス」を基にして設計・実施します。古代ギリシャの哲学者・アリストテレスは、彼の著書「弁論術」の中で、人を説得して動かすには「パトス(感情)」「ロゴス(論理)」「エトス(人徳)」が重要であるとしています。グループディスカッションを通じて、人文・社会科学系、自然科学系、応用科学系など全ての学問分野の人と接し、パトス・ロゴス・エトスをもって他者を説得して動かすコミュニケーションも学ぶことができます。
シラバス

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